医療学会展示会での商談獲得や製品導入は、会期中の効果的なプレゼンテーションだけでなく、会期後のフォローアップにも大きく左右されます。製品紹介動画は、会期中の来場者とのコミュニケーションを強化し、会期後の継続的な関係構築をサポートする強力なツールです。本記事では、展示会の会期中と会期後における製品紹介動画の効果的な活用方法に焦点を当ててご紹介します。

製品紹介動画の重要性

医療学会展示会では、多くの企業が競合するため、自社の存在を効果的にアピールすることが重要です。製品紹介動画は、展示会の前・中・後と一貫して活用できる効果的なコミュニケーションツールとなります。医療機器メーカーの調査によると、製品説明に動画を活用した場合、理解度が約40%向上し、記憶定着率が60%以上高まるという結果が出ています。特に複雑な医療機器の場合、視覚的な説明は文字や口頭での説明よりも効果的です。

会期中の製品紹介動画活用術

1. ブースでの効果的な動画展示

展示ブースでの動画活用は、来場者の注目を集め、製品への理解を深める効果的な方法です。

バナー広告+動画埋め込み形式の活用

従来の単純な動画再生とは異なり、バナー広告と動画を組み合わせた形式は、視覚的なインパクトと情報伝達を両立させることができます。

通常の動画は一方的に流れ続けるため、説明員が来場者と対話しながら説明するのには不向きです。バナー広告+動画埋め込み形式では、画面の一部(通常は左側)に動画を配置し、残りのスペース(右側)に静止画の形で製品ポイントやキーメッセージを表示します。

この形式の主なメリットは以下の通りです:

  • 対話型説明の実現:動画で来場者の注目を集めつつ、右側の静止画部分を指し示しながら説明員が対話形式で説明できる
  • 説明の一貫性確保:動画部分で製品の基本情報や使用シーンを示しつつ、右側で強調ポイントを常に表示できる
  • 情報の階層化:動きのある動画と静止画を組み合わせることで、情報に自然な優先順位をつけられる
  • 記憶定着の強化:視覚的に動と静を組み合わせることで、記憶に残りやすくなる

具体的な構成例としては:

  • 左側に動画:製品の使用シーン、操作方法、導入効果などを短いループ動画で表示
  • 右側に製品のポイント:3〜5つの主要ベネフィットを箇条書きで明示
  • QRコードの設置:右下などの目立つ位置に配置し、詳細情報へのアクセスや来場者アンケートへの誘導を促進
  • キーメッセージの強調:最も伝えたいポイントを静止画部分に大きく表示

特にQRコードの活用は重要で、来場者がその場でスマートフォンを使ってアンケートに回答したり、詳細情報を取得したりできるようにすることで、その後のフォローアップがスムーズになります。説明員は対話の中で「こちらのQRコードからさらに詳しい情報をご覧いただけます」と自然に案内することができ、来場者情報の収集率向上にもつながります。

実際に数社様でご使用いただき、説明しやすいとご評価いただいております。

複数のモニター設置による効果的な情報提供

ブース内の異なる位置に複数のモニターを設置することで、来場者の動線に合わせた情報提供が可能になります。

  • 入口付近:製品概要の短い動画(30秒程度)で興味を喚起
  • 商談スペース:より詳細な製品説明動画(1〜2分)で理解を促進
  • 待機エリア:使用事例や導入効果に関する動画で検討を深化

2. タブレットを活用した対話型プレゼンテーション

スタッフがタブレットを持ち、来場者との対話の中で必要に応じて動画を見せることで、個別のニーズに合わせた説明が可能になります。

来場者のニーズに合わせた動画選択

  • 職種別コンテンツ:医師向け、看護師向け、技師向けなど職種に応じた動画
  • 専門分野別コンテンツ:循環器科、消化器科、整形外科など専門分野に特化した動画
  • 課題別コンテンツ:時間短縮、精度向上、患者満足度向上など課題に応じた動画

インタラクティブな説明の実現

  • 来場者の反応や質問に応じて、関連する動画セクションを即座に表示
  • 動画を一時停止しながら、来場者の質問に合わせた補足説明
  • 図表やデータを含む動画シーンで詳細な説明を展開

3. 混雑時の効率的な情報提供

展示会では、特定の時間帯にブースが混雑することがあります。そのような状況でも、動画を活用することで効率的な情報提供が可能です。

待機列での活用

  • 待機列に小型モニターを設置し、製品紹介動画を放映
  • QRコードを表示し、来場者のスマートフォンでの視聴を促進
  • 待ち時間を有効活用するための簡潔な情報提供

セルフサービス型の情報提供

  1. タッチパネル式のモニターで、来場者が自分で見たい動画を選択できるシステム
  2. 製品カテゴリー、使用シーン、導入メリットなど、様々な切り口から動画を選択可能
  3. 視聴後のアクションを促すQRコードや資料請求フォームの設置

4. パネルやパンフレットとの連携

動画単体ではなく、展示パネルやパンフレットと連携させることで、より効果的な情報提供が可能になります。

展示パネルと動画の連携

  • パネルに掲載した製品情報と連動する動画コンテンツを用意
  • パネル上にQRコードを設置し、関連動画への誘導
  • パネルでは基本情報を、動画では使用方法や効果を示すなど役割分担

パンフレットと動画の相互補完

  • パンフレットの各ページにQRコードを配置し、関連動画にリンク
  • 「詳しい使用方法は動画でご確認ください」など、パンフレットから動画への誘導文を記載
  • パンフレットでは製品仕様を、動画では使用シーンを示すなど、それぞれの媒体の特性を活かした情報設計

統一したビジュアルデザイン

  • パネル、パンフレット、動画で統一したデザインテーマを採用
  • 同じキーメッセージやキービジュアルを複数の媒体で繰り返し使用
  • 色使いやフォントを統一し、ブランドの一貫性を保持

会期後の製品紹介動画活用術

1. フォローアップコミュニケーションの強化

展示会後のフォローアップは、商談成約率を大きく左右します。動画を活用することで、フォローアップの効果を高めることができます。

お礼メールでの動画活用

  • 展示会後48時間以内に送信するお礼メールに動画リンクを含める
  • 「展示会でご紹介した製品の詳細動画です」と明記し、記憶を喚起
  • 動画視聴後のアクションを明確に示す(問い合わせ、資料請求、デモ依頼など)

個別ニーズに合わせた動画フォローアップ

  • 来場者との会話内容に基づいて、最適な動画を選択して送付
  • 「ご関心をお持ちいただいた○○機能について、詳しく解説した動画です」など、個別のニーズに合わせたメッセージを添える
  • 視聴データを分析し、関心度の高い見込み客を特定して重点的にフォロー

2. 段階的なフォローアッププログラムの実施

一度のコンタクトで終わらせず、段階的なフォローアップを行うことで、継続的な関係構築が可能になります。

時系列に沿った動画コンテンツの提供

  • 1週目:展示会で紹介した製品の概要動画
  • 2週目:より詳細な機能説明や使用方法の動画
  • 3週目:導入事例や成功事例の動画
  • 4週目:費用対効果や導入プロセスに関する動画

視聴行動に基づいた次のステップ提案

  • 特定の動画をよく視聴している見込み客には、関連する詳細情報を提供
  • 複数の動画を視聴している見込み客には、個別デモや説明会への招待
  • 導入プロセスに関する動画を視聴した見込み客には、具体的な見積もり提案

3. オンライン説明会やウェビナーでの活用

展示会後のフォローアップとして、オンライン説明会やウェビナーを開催する際にも、動画は効果的に活用できます。

参加者へのフォローアップ資料としての提供

  • ウェビナー後に、使用した動画と補足資料をセットで提供
  • 参加できなかった見込み客にも、録画と共に製品紹介動画を送付
  • 視聴状況を追跡し、関心の高いポイントを把握して次のアプローチに活用

4. 営業担当者の説明ツールとしての活用

展示会後の個別訪問や商談の際にも、動画は強力な説明ツールとなります。

顧客の購買プロセスに合わせた動画活用

  • 認知段階:製品概要や課題解決の可能性を示す短い動画
  • 検討段階:詳細な機能説明や競合比較を含む動画
  • 決定段階:ROI分析や導入プロセスを説明する動画

ターゲット別の最適化されたコンテンツ提供

  • 診療科別、職種別、施設規模別など、ターゲットに最適化された動画を用意
  • 顧客の具体的な課題に対応する解決策を示す動画を選択
  • 類似施設での導入事例を示す動画で安心感を提供

5. 紙媒体と動画の連携によるフォローアップ

展示会後に送付する紙媒体の資料と動画を連携させることで、より効果的なフォローアップが可能になります。

カタログと動画の連携

  • 展示会後に送付するカタログにQRコードを印刷し、動画へのアクセスを促進
  • 「この製品の使用方法は動画でご確認いただけます」など、具体的な誘導文を記載
  • カタログでは製品ラインナップを、動画では各製品の詳細説明を提供するなど役割分担

お礼状や案内状との連携

  • お礼状や次回イベントの案内状にQRコードを印刷し、関連動画にリンク
  • 「展示会でのご質問について、詳しく解説した動画をご用意しました」など個別ニーズに応じたメッセージを添える
  • 紙媒体と動画の両方からアクションを促すCTAを設置

効果測定と継続的な改善

製品紹介動画の効果を最大化するためには、効果測定と継続的な改善が不可欠です。

視聴データの分析

  • 視聴回数、視聴時間、リピート率などの基本指標の測定
  • どのセクションで視聴が中断されるかを分析し、内容の改善に活用
  • 視聴者の行動パターンを分析し、効果的なCTAの配置を最適化

フィードバックの収集と反映

  • 視聴者からのフィードバックを積極的に収集
  • 「最も役立った情報は何か」「もっと知りたい情報は何か」を把握
  • 収集したフィードバックを基に、定期的に動画コンテンツを更新

まとめ

製品紹介動画は、医療学会展示会の会期中と会期後を通じて、商談獲得や製品導入につなげるための強力なツールです。会期中はブースでの注目を集め、効率的な情報提供を可能にし、会期後は継続的な関係構築と商談促進をサポートします。

特に、バナー広告+動画埋め込み形式の活用は、一方的な情報提供ではなく、対話型の製品説明を可能にする革新的な方法です。また、パネルやパンフレットなどの紙媒体と動画を効果的に連携させることで、それぞれの媒体の特性を活かした情報提供が可能になります。さらに、来場者の個別ニーズに合わせた動画フォローアップにより、より高い商談成約率を実現できます。

一度制作した動画を様々なシーンで活用することで、投資対効果を高め、長期的な営業活動の効率化にもつながります。医療従事者の関心を引き、記憶に残る動画を制作し、展示会での商談獲得につなげましょう。

TKGraphicでは、展示会向けの製品紹介動画制作サービスを提供しています。貴社の展示会での商談獲得に向けて、丁寧にサポートいたします。

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